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【五十嵐浩司のお蔵出し秘密ベスト10!!】(3)アイデアを立体にする力(トライダーG7)

コラム

【五十嵐浩司のお蔵出し秘密ベスト10!!】(3)アイデアを立体にする力(トライダーG7)

更新 okt1612290001
「無敵ロボ トライダーG7」 「無敵ロボ トライダーG7」

 1980年代は多くのロボットアニメーションが放送された時代だった。当時のロボットもののほとんどは、玩具メーカーがメーンスポンサーとなっていた。そのため、スポンサーにとって番組の内容よりも、「どんな新しいロボットが出るのか」という点が重要視されていたのである。それゆえにメカニックデザイナーは、番組の企画成立に直結する重要なポジションだった。

 大河原氏は1978年に『無敵鋼人ダイターン3』で3タイプのメカに変形するダイターン3や、マシンからマシンに変形するという、アイデアの盲点をついたマッハアタッカーという傑作変形メカニックをデザインした。さらに2年後の1980年、大河原氏は『無敵ロボ トライダーG7』において、7タイプに変化するロボットを生み出したのである。ボディが4タイプ、頭部メカが3タイプに変わるという変形パターンには、今もって驚きを感じる。しかも、大河原氏は自ら立体模型を作り、このシステムをプレゼンテーションした。玩具メーカーのスタッフにとって立体での機構試作は説得力があり、番組企画はスムーズに成立したという。

 大河原氏はアイデアを絵にするだけでなく、立体にする力もある。そこに大河原氏のメカニックデザイナーとしての非凡さがあるのだ。(アニメーション研究家 五十嵐浩司)

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