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「鉄の街」変えるポップカルチャー 大河原邦男さん展覧会が北九州で開幕 福岡

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「鉄の街」変えるポップカルチャー 大河原邦男さん展覧会が北九州で開幕 福岡

更新 okt1611210002
大河原さんの作品に見入る来場者=北九州市小倉北区 大河原さんの作品に見入る来場者=北九州市小倉北区

 北九州市が「鉄の街」からポップカルチャーの街へと変貌を遂げつつある。5日にはテレビアニメ「機動戦士ガンダム」で知られるメカニックデザイナー、大河原邦男さんのポスター原画などを紹介する展覧会が北九州市漫画ミュージアム(小倉北区)で始まり、初日からにぎわいを見せた。北九州市はアニメやマンガを生かした地域おこしで、全国に街の魅力を発信する。(大森貴弘)

 大河原さんの展覧会は昨年8月の東京・上野の森美術館を皮切りに、全国を巡回して開かれている。この日は午前11時の開館2時間前から、入場を待ちわびるファンの列ができた。

 同ミュージアムによると、3年前に開催された「エヴァンゲリオン」展に匹敵するほどの好調な出足だといい、ガンダム人気の根強さを見せつけた。大人も子供も食い入るように、作品の繊細なペンのタッチに見入った。

 大河原さんはトークショーで、約40年間にわたるメカ専門のデザインの仕事を振り返った。おもちゃになる立体的なロボットを自ら木で作り、デザインに説得力を持たせた、といった制作秘話を披露すると来場者から大きな拍手が起きた。

 大阪府枚方市の男性会社員(36)は「平面画だが、どれも重厚感を感じる。北九州は鉄の街のイメージがあり、ガンダムの質感がぴったりですね」と興奮気味に語った。展覧会は来年1月15日まで開かれる。

 「芸術の秋」とあって、この日、「鉄の街」もすっかり芸術に染まった。

 小倉駅近くの西日本総合展示場新館などでは、市が主催する「北九州ポップカルチャーフェスティバル2016」も始まった。人気漫画家の原画展が目を引いた。こちらは6日までの2日間で、昨年の来場者数17万人の人出を目指す。

 北九州市は「シティーハンター」で知られる漫画家、北条司さんらを輩出した。また、「銀河鉄道999」を世に送り出した漫画家、松本零士さんが同ミュージアムの名誉館長を務めるなど、マンガやアニメといったポップカルチャーとのなじみは深い。

 市は平成29年にサッカー場「北九州スタジアム」がオープンするのを前に、より街を盛り上げようと計画を立てた。そこで、ポップカルチャーを通じ、若者らに街の魅力を知ってもらうためのさまざまなイベントを仕掛け、にぎわいを創出している。

 その牽引(けんいん)役が、大河原さんの展覧会を開催した同ミュージアムだ。24年8月に開館後、毎年10万人が来場している。

 学芸員の石井茜さん(26)は「展覧会もフェスティバルも楽しめる良い機会です。ぜひ、ポップカルチャーを入り口に、多くの人たちに北九州の街を楽しんでもらえたらうれしい」とPRした。

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