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緒方貴臣監督「飢えたライオン」 不寛容な社会への警鐘

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緒方貴臣監督「飢えたライオン」 不寛容な社会への警鐘

「なるべく感情移入させないようにと思って作った」と語る緒方貴臣監督(藤井克郎撮影) 「なるべく感情移入させないようにと思って作った」と語る緒方貴臣監督(藤井克郎撮影)

 育児放棄を題材にした前作「子宮に沈める」(平成25年)で話題を呼んだ緒方貴臣(たかおみ)監督(37)が、またもや社会を鋭くえぐる作品を世に問うた。15日に東京・テアトル新宿で公開の「飢えたライオン」は、SNS(会員制交流サイト)によるデマの拡散という今日的な問題をモチーフにした衝撃作だ。「映画がきっかけで、せめて身近な人だけにでも寛容になってくれれば」と期待を寄せる。(藤井克郎)

                   

 「社会を変えたいと思っても、簡単には変わらない。でも一人一人が困っている人に手を差し伸べるようになるだけで、ずっと生きやすくなるはず。ほんの小さなきっかけを映画で与えることができたら」と緒方監督は力を込める。

 「飢えたライオン」の主人公、瞳(松林うらら)はごく普通の女子高校生。優しい恋人や気の置けない友人らと屈託なく毎日を過ごしていたが、SNSで拡散されたデマがきっかけで生活が一変する。

 「本人たちは悪気がないというか、社会的な制裁を加えることを正義と思っている。だからたちが悪い」と社会のひずみを指摘する。

 前作の「子宮に沈める」公開後に起きた反響も、今回の作品を撮るきっかけの一つになった。実際の事件に基づくフィクションとして映画にしたが、事件をそのまま映画化したと思われることがあったという。

 「僕の創作がかなり入っているのに、それを事実と思われるとちょっと困る。ただそういう噂が出てしまったら、もう取り返しがつかない。危うさ、怖さを感じました」

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