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【悼-いたむ-】俳優・加藤剛さん 誠実に芝居に向き合う 痛飲して舞台に臨んだ同期を厳しく叱責

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【悼-いたむ-】
俳優・加藤剛さん 誠実に芝居に向き合う 痛飲して舞台に臨んだ同期を厳しく叱責

俳優の加藤剛さん 俳優の加藤剛さん

 お茶の間には時代劇「大岡越前」の人情味あふれるお奉行さま、映画好きには「砂の器」(昭和49年)の凜(りん)とした新進音楽家、そして演劇ファンには古典から現代劇まで幅広くこなす名優…。人によって記憶に残る役柄は異なるかもしれないが、イメージする人物像は共通して誠実、実直といったものではなかったか。

 昭和13年、静岡県生まれ。早稲田大学演劇科に進み、学内の劇団「自由舞台」で活躍後、俳優座養成所に入るが、修業中の37年にTBSテレビの連続ドラマ「人間の条件」の主役に抜擢(ばってき)される。養成所は休学を余儀なくされるものの、1年遅れで卒業し、39年に俳優座の一員になった。

 このときの同期に俳優の横内正さん(77)がいる。横内さんはある舞台で共演したとき、加藤剛さんに厳しく叱責されたことを覚えている。横内さんが痛飲して翌日の舞台に臨んだところ、加藤さんから「俳優たるもの、もっときちんとお芝居を務めるべきだ」と諭された。

 「ほかの人だったら、その程度のことで、と反発したかもしれないが、実に素直に聞くことができた。そういうお人柄でした」と横内さんは振り返る。

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