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【桂歌丸さん死去】“テレビ落語家”にこだわり 「暗いニュース一切ふれない」

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【桂歌丸さん死去】
“テレビ落語家”にこだわり 「暗いニュース一切ふれない」

午前の部への出演を終え、末廣亭を後にする桂歌丸さん=平成26年5月、東京都新宿区の新宿末廣亭(吉澤良太撮影) 午前の部への出演を終え、末廣亭を後にする桂歌丸さん=平成26年5月、東京都新宿区の新宿末廣亭(吉澤良太撮影)

 桂歌丸さんは寄席にとどまらず、テレビでも活躍した落語家だった。その舞台となったのが、日本テレビ系演芸番組「笑点」だ。昭和41年の初回放送から、平成28年、体調不良で降板するまで50年にわたり大喜利コーナーに出演。5代目司会者も務めて国民的番組に育て上げた。

 29年6月の退院直後に出演したのも、笑点直前の5分番組「もう笑点」。収録後、報道陣に「入院中も笑点は見ていました。(出演者が)必ず私の悪口を言いますからねえ、油断ができない」と話し、笑わせた。

 「名前と顔を全国的に売り出していただいたので寂しい」。司会降板時にはこう語っていた。茶の間をわかせる“テレビ落語家”として、こだわりがあった。「(大喜利の)答えの中で、陰惨な事件や暗いニュースに一切触れないことです。家族全員で、テレビの前で笑えるような番組にしよう」。これは、笑点が長寿番組となった理由にも挙げていた。

 歌丸さん最後のレギュラー出演となった28年5月22日の放送の平均視聴率は27・1%、瞬間最高では32・2%(いずれもビデオリサーチ調べ、関東地区)にも達した。視聴者からいかに愛されていたかを物語っている。

 「笑点」降板後はそれまで以上に高座に意欲を見せ、体調不良で入院を繰り返しながら長編人情噺に勢力的に取り組んだ。最後の高座となった東京・国立演芸場の4月中席公演では、鼻に酸素吸入の管を付けながら約50分の長講「小間物屋政談」を演じきった。全身全霊をかけた鬼気迫る高座姿だった。

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