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【回顧2017】現代演劇 創造の中核担う70年代生まれ…歴史的転機や喫緊の社会問題を取り上げた作品生み出す

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【回顧2017】
現代演劇 創造の中核担う70年代生まれ…歴史的転機や喫緊の社会問題を取り上げた作品生み出す

古川健が劇団昴に書き下ろした「幻の国」。冷戦終結前後の東ドイツの崩壊を描いた 古川健が劇団昴に書き下ろした「幻の国」。冷戦終結前後の東ドイツの崩壊を描いた

 現代演劇界は、1970年代生まれの劇作家、演出家が頭角を現し、創造活動の中核を担うようになった。等身大の日常性を描いた世代に代わり、敗戦などの歴史的転機や喫緊(きっきん)の社会問題を取り上げた作品を生み出している。

 劇作家では劇団チョコレートケーキ(劇チョコ)の古川健、トラッシュマスターズの中津留章仁ら小劇団の作家の活躍が顕著だった。また、てがみ座の長田育恵、ミナモザの瀬戸山美咲、パラドックス定数の野木萌葱(もえぎ)ら女性劇作家の進出も脚光を浴びた。

 こうした劇作家が新劇系劇団に書き下ろすケースが増えている。その中で成果を挙げたのは、劇チョコの古川の作、日澤雄介の演出で劇団昴が上演した「幻の国」。東独の秘密警察の話で、冷戦が終結する激動期に監視される市民と監視する側の相克、葛藤を捉え、昴の若手俳優が熱演した。長田が劇団民藝に書いた「『仕事クラブ』の女優たち」など秀作もあったが、劇作家と劇団の制作サイドとの綿密な共同作業が必要視される舞台もあった。

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