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【鑑賞眼】世田谷パブリックシアター「管理人」 寄る辺ない現代映す不条理劇

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【鑑賞眼】
世田谷パブリックシアター「管理人」 寄る辺ない現代映す不条理劇

 アストンは廃品を拾い集める男、ミックは処分したい男、デーヴィスは廃品同様に拾われてきた男と分類できる。しかし彼らが何者でどんな人生を送ってきたのか曖昧なのがピンター流。確かなのは彼らが常に神経質な緊張状態にあり、そこで展開する滑稽なせめぎ合いは寄る辺ない現代社会の世相を映す。

 結局、どこか心を病むアストンにうるさすぎると忌避されるデーヴィス。語ることのできない沈黙を破って、無理に語ろうとする言葉の空疎さを感じさせる。

 17日まで、東京・三軒茶屋のシアタートラム。(演劇評論家 河野孝)

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