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【ステージ 芸】古代インドの国民的叙事詩「マハーバーラタ」初の歌舞伎化 尾上菊之助

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【ステージ 芸】
古代インドの国民的叙事詩「マハーバーラタ」初の歌舞伎化 尾上菊之助

「歌舞伎の様式性と身体性、宮城(聰)さんの演出で、アジアの美が出せると思う」と話す尾上菊之助 「歌舞伎の様式性と身体性、宮城(聰)さんの演出で、アジアの美が出せると思う」と話す尾上菊之助

 「慈愛で争いを止めようとするが、信念ゆえうまくいかない部分もある複雑な人物。歌舞伎でも、秘めた使命を背負う人物は『熊谷(くまがい)陣屋』の熊谷直実などいて、共通点を感じます」

 古代から変わらぬ人間の愚かさに、神々の視点も入ることで、人間がいかに生きるべきか-という問いかけを、現代につなげる。

 菊之助は8月、インドを初訪問した。ガンジス川の水に触れ、沐浴(もくよく)する人々や祈りの場面も見てきた。「現地の空気を感じた上で、せりふを言うことは重要。人間と神々の距離の近さも感じました」

 宮城は歌舞伎初演出だが、これまでも演出に古典の手法を巧みに取り入れてきた。「普遍的な“美”は、世界のどこでも美しいとされる。これが“美”というものを提示したい」(宮城)

 菊之助、青木、宮城の3人は「古典にのっとった形での新作歌舞伎に」との思いを共有。結果、幕開けでは義太夫でガンジス川が「ゆく川の流れは絶えずして-」と語られ、菊之助振り付けの所作事(舞踊)が入り、幕切れは“討ち入り”-と、「仮名手本忠臣蔵」のような通し狂言になった。「将来レパートリーとなる作品に」。そんな菊之助の強い思いが反映されている。

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