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【花形出番です】まさに江戸時代の“声優” 新内節冨士元派七代目家元・新内多賀太夫(34)(1)

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【花形出番です】
まさに江戸時代の“声優” 新内節冨士元派七代目家元・新内多賀太夫(34)(1)

新内節冨士元派七代目家元・新内多賀太夫さん 新内節冨士元派七代目家元・新内多賀太夫さん

 「新内節」は江戸浄瑠璃の流派の一つですが、僕は今でいう“声優”の走りだと思っています。声色や雰囲気を変え、1人で何役も演じ分け、男女の恋愛物語などを表現してしまう。新内の代表曲「蘭蝶(らんちょう)」の主人公は、市川屋蘭蝶という声色身振師ですから、まさに江戸時代の声優ですね。

 しかも新内は、最小限の音楽編成で、基本的な形は太夫(唄)1人、三味線2人の計3人。三味線は上(高い)調子で華やかに弾く人と、基本的な旋律を奏でる人がいます。さらに独特の演奏形態「新内流し」の場合、太夫と上調子の三味線の2人1組で市中を練り歩く。究極的には1人で弾き語りもしますから、そぎ落とした芸ですね。

 ただ父(人間国宝の新内仲三郎)は、冨士元派六代目家元として芸をしっかり守りつつ、これまでオーケストラやフラメンコなど異分野との共演、作曲にも積極的に取り組んできました。僕もその血を受け継ぎ、歌舞伎や新派、新作の舞台に出演するほか、作曲も続けています。

 20日午後3時から三越劇場(東京都中央区)で、昭和41年から続く「新内仲三郎公演」が催されます。注目は、竹久夢二をモチーフにかつて父が作曲した「夢の名残り」の平成版。僕がアレンジし、新たな旋律も加えた親子合作です。僕の東京芸大時代の同級生がビオラとチェロで参加してくれる。邦楽と西洋音楽の融合をお楽しみいただけると思います。(談)

                   

 公演問い合わせは(電)03・3261・8002。

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