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【聞きたい!映画】「幼な子われらに生まれ」 即興演出で追い込まれた浅野忠信の鳥肌ものの演技とは

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【聞きたい!映画】
「幼な子われらに生まれ」 即興演出で追い込まれた浅野忠信の鳥肌ものの演技とは

「“父性”は役割であって、男だけの問題じゃないと思う」と語る三島有紀子監督(岡本耕治撮影) 「“父性”は役割であって、男だけの問題じゃないと思う」と語る三島有紀子監督(岡本耕治撮影)

浅野さんは必ず反応する

 もともとNHKで「NHKスペシャル」などのドキュメンタリー番組を企画、監督していた三島は、脚本を読み込んだ上で即興性を重視する演出で浅野を徹底的に追い込んだ。

 「浅野さんは仕掛けると必ず反応してくれる」と三島監督。

 「たとえば、競艇場の場面で沢田役の宮藤さんが、浅野さんのポケットに船券を入れるという脚本にない芝居をいきなりしても、浅野さんは『負けたんですか?』とアドリブで反応する。必ず芝居を拾って動いてくれるんです」

 三島監督は、浅野には指示を与えず、薫役の南や次女役の新井美羽らと議論して念入りに役作りをした上で浅野にぶつけ、「その“化学反応”を撮っていった」という。このため、事態を改善しようと努力しながら追い込まれていく信の苦悩には、演技を超えたリアリティーが感じられる。

 中でも浅野の力量に三島監督がうならされたシーンがある。

 前半で、信は前妻の友佳(寺島しのぶ)から、「昔からよ。理由は聞くくせに、気持ちは聞かないの、あなたって」と言われる。信にとって、罪の意識としてわだかまっている重要な言葉だ。

 「この言葉に対して、脚本にはないけれど、信はどこかで答えを出すべきだと思った。そうしたら、浅野さんは最後の薫とのシーンで見事に答えを出してみせた。あれには鳥肌が立ちましたね」

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