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【聞きたい!映画】「幼な子われらに生まれ」 即興演出で追い込まれた浅野忠信の鳥肌ものの演技とは

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【聞きたい!映画】
「幼な子われらに生まれ」 即興演出で追い込まれた浅野忠信の鳥肌ものの演技とは

「“父性”は役割であって、男だけの問題じゃないと思う」と語る三島有紀子監督(岡本耕治撮影) 「“父性”は役割であって、男だけの問題じゃないと思う」と語る三島有紀子監督(岡本耕治撮影)

 作家の重松清(54)の同名小説の映画化「幼な子われらに生まれ」(8月26日公開)は、再婚した一家が、妻の妊娠を機に崩壊の危機に陥る過程を描いた作品だ。追い詰められ、心が折れてしまった後に再起する父親を浅野忠信(43)が迫真の演技で表現。その裏には、「繕い裁つ人」の三島有紀子監督による徹底した即興演出の存在があった。

“駄目な人”を描く

 信は、奈苗(田中麗奈)とバツイチ同士で再婚。彼女の連れ子である2人の娘と幸福に暮らしていた。しかし、奈苗の妊娠を機に長女、薫(南沙良)が信を嫌悪し始め、「本当の父に会いたい」と主張。奈苗は前夫、沢田(宮藤官九郎)の暴力が原因で離婚していたため、信は反対するが、薫は彼を他人呼ばわりし…。

 三島監督が脚本家、荒井晴彦のシナリオを映画化。「“正解”を持っていると思っているのに、見つけられずにもがく駄目な人たちを描きたかった」と話す。

 信は残業を断り、ケーキを買って帰るような“良き父親”だったが、奈苗の妊娠で思春期の薫は傷つき、「こんな人、家族じゃない」と言い出す。さらに、信は左遷され、倉庫勤務に。彼は自分にもたれかかるばかりの奈苗に、ついに「別れよう。このまま堕ろして別れればいい」と言い放ってしまう。善良でいようと努力した男の心が、へし折れた音が聞こえるようなつらい場面だ。

 「あの瞬間に信は崩壊した。撮影の前は浅野さんに声もかけず、困惑させ、いらだたせる方向に持っていった。あそこですべての感情を噴出してもらいました」

 三島監督は、計画的に浅野を追い込んでいったのだ。

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