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【ステージ 芸】野村万蔵新作「信長占い」 織田信長と同じ年・月・日・時刻に生まれた者は同じ運命? 歴史学者・磯田道史氏とタッグ

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【ステージ 芸】
野村万蔵新作「信長占い」 織田信長と同じ年・月・日・時刻に生まれた者は同じ運命? 歴史学者・磯田道史氏とタッグ

新作狂言「信長占い」でタッグを組んだ野村万蔵(左)と磯田道史氏 新作狂言「信長占い」でタッグを組んだ野村万蔵(左)と磯田道史氏

 能楽和泉流狂言方の野村万蔵(51)が、国際日本文化研究センター准教授の歴史学者、磯田道史氏(46)とタッグを組んだ狂言「信長占い」を、一門が出演する「萬(よろず)狂言夏公演」で披露する。磯田氏が史実に基づいた秘話や逸話を題材に物語を作り、演出・台本を万蔵が手掛けた期待の新作だ。(兼松康)

                   

 磯田氏は映画「武士の家計簿」や「殿、利息でござる!」の原作でも知られる。万蔵は、「歴史学者でありながらユーモアのある作品を手掛けられ、目のつけどころがいい。以前から『狂言っぽいな』と思っていた」と明かす。1月の「萬狂言新春特別公演」で狂言「歌仙」を万蔵が改作した際、磯田氏に台本協力を依頼したことが今回の新作につながった。

 物語は、万蔵演じる織田信長が主人公。信長は生まれた年・月・日・時刻で運命を占う「四柱推命」のことを知る。自分と同じ年・月・日・時刻に生まれた者が、同じような運命をたどるとされ、探すように命じる。すると、連れてこられたのは極貧の男(野村万之丞)。信長はこの男が天下取りを脅かすライバルなのかと警戒するが…。

 磯田氏によると、「信長が自分と同じ生年月日で同じ時刻に生まれた男を探し、それが極貧の男だったというのは、古文書の『朝野雑載』に載っている史実」。能には戦国武将など実在の人物が出てくることが多いが、「基本的に人を笑いものにする狂言は、武将などを題材にできなかった。(新作は)もしかしたら江戸時代の狂言師が書きたかった世界かもしれない」と思いをはせる。

 「全国にはいろいろな大名がいるし、幕末ものもできる」と万蔵。今回の新作を皮切りに磯田氏とのタッグにより史実に基づく作品の制作を続ける意向を示している。

 23日、国立能楽堂(東京都渋谷区)。問い合わせは萬狂言(電)03・6914・0322。9月23日に水戸公演あり。

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