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【漫画家・高橋陽一さん大いに語る】
祝・「キャプテン翼」通算100巻 「こち亀」目指せば、翼がFIFA会長に?
--「キャプテン翼」スタートの経緯は
「僕が漫画家になろうと決めたのは高校生のときです。高3の夏に出版社に持ち込みをして、担当編集者がついたのですが、当時はサッカーと野球の漫画を交互に賞に応募しており、結果的にサッカーのほうでデビューしました。『キャプテン翼』は、もしかしたら、同じタイトルの野球漫画になっていたかもしれません」
--2人でボールを蹴ることで威力が増す「ツインシュート」など、個性豊かな技の数々は多くの子供たちを魅了。一方で、当時はまだスポ根漫画全盛時代。「ボールは友だち」「サッカーを楽しもう」と語る翼のような主人公は珍しかった
「もともとスポーツは楽しいもので、決して無理やりやらせるものではないと思います。『楽しさ』という本質を描きたいと思っていました」
--翼に憧れてサッカーを始めた子供たちも多かった
「当時の日本はまだプロリーグすらない時代。もっと日本にサッカーが根付いてほしいと思い、漫画を描いていました。現在はW杯出場が当たり前の時代になっていますが、それだけ日本サッカーや、Jリーグが成長した証だと思っています」
僕は何より漫画が好き
--好きなキャラクターは
「今、漫画で取り上げているキャラが好きですね。描きやすいのは努力型タイプの『石崎了』です。翼と対比しやすいし、裏の主人公だと思っています。たとえ才能がなくても、努力すれば夢はかなうというメッセージを込めたいと思っています」