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【谷賢一の演劇地獄道(16)】2.5次元で何が悪い

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【谷賢一の演劇地獄道(16)】
2.5次元で何が悪い

2.5次元の舞台で、人形劇団「ひとみ座」の友松正人さん(右)が「デジモン」に命を吹き込んでくれる 2.5次元の舞台で、人形劇団「ひとみ座」の友松正人さん(右)が「デジモン」に命を吹き込んでくれる

 今月は2・5次元やってます。漫画やアニメ、ゲームなど2次元の原作を3次元の舞台にしたものだから、ちょうど間をとって2・5次元演劇と呼ばれている。人気公演になると数万枚のチケットが即日完売、業界全体では100億円規模ともいわれる成長産業で、演劇を観(み)ない層も劇場へ足を運んでくれることもあり、注目を集めている。

 しかし、いざ2・5次元を始めてみると、演劇界から風当たりが強い。3月には新国立劇場で三島由紀夫を演出していて、10月には東京芸術劇場でシェークスピアの演出補、来年はKAAT神奈川芸術劇場でブレヒトを演出…と演劇古典のド王道に親しんできたせいか、「次回作は2・5次元」と言うと大抵目を丸くされ、「どうしちゃったの?」「借金でも抱えたの?」と実にひどい言われようだ。その手の反応もある程度は見込んでいたが、実にくだらない。原作がアニメで何が悪い、僕は粛々と演劇をやるだけだ。ピンク色の髪のキャラを舞台上でもピンク色で再現したりするようなヘンテコな風習は確かにあるが、郷に入りては郷に従え、そこもそれなりに楽しんでいる。ずいぶん昔の新劇が付け鼻を付けて赤毛物をやってたようなもんなのだろう。

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