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【花形出番です】大学、能の研修…広がる世界 和泉流狂言方・野村万之丞(20)(3)

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【花形出番です】
大学、能の研修…広がる世界 和泉流狂言方・野村万之丞(20)(3)

襲名披露で「三番叟」を披(ひら)いた=1月、東京都渋谷区の国立能楽堂(赤坂久美撮影) 襲名披露で「三番叟」を披(ひら)いた=1月、東京都渋谷区の国立能楽堂(赤坂久美撮影)

 学習院大3年生で日本文学を専攻していますが、修業の一環として、国立能楽堂(東京都渋谷区)の養成研修にも通い、小鼓と太鼓の勉強を続けています。

 大学の講義と研修が重なることが多く、苦労をすることもありますが、能の勉強を頑張っています。太鼓は慣れた狂言の謡にもあるリズムで、体の中に入っているからやりやすい。ところが小鼓は能の謡で、間(ま)を半拍詰めるなど、狂言にはないリズムの変化があり、四苦八苦しています。

 しかし、国立能楽堂の養成研修は、能の家の子でなくとも、やる気さえあれば第一線の先生方にお稽古していただける素晴らしい制度です。僕は父(野村万蔵)に勧められて始めたのですが、自ら能楽師を目指して研修に励む同世代に、尊敬の念を抱きます。

 実は弟(野村拳之介)も今年から東京芸大の邦楽科に入学し、能楽囃子(はやし)(笛、小鼓、大鼓、太鼓)を全部、一から勉強しています。そのため、今は狂言でさほど役を付けられていないのですが、家で一生懸命、慣れない笛を鳴らしているのを耳にすると、僕も刺激を受けます。弟が楽器の勉強で得たものは共有したいですし、狂言のことは僕が伝えられるよう、お互い協力し合いたいです。

 昨年、講義で(世阿弥の)「風姿花伝」を読むなど大学でも舞台につながることを学ぶ機会がありました。今年1月の襲名披露の舞台に来てくれた学友もいて、うれしかったですね。(談)

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