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【シネマプレビュー】豊かな時間が流れる映画 「函館珈琲」

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【シネマプレビュー】
豊かな時間が流れる映画 「函館珈琲」

映画「函館珈琲」の1場面 (C)HAKODATEproject2016 映画「函館珈琲」の1場面 (C)HAKODATEproject2016

 舞台は北海道・函館。装飾ガラス職人にテディベア作家、ピンホールカメラの写真家と、夢を追う若者たちが住む翡翠(ひすい)館に、桧山と名乗る青年(黄川田将也)がやってくる。住人になる条件は、オーナーの時子(夏樹陽子)が翡翠館にふさわしいと判断すること。古本屋を開きたいという桧山は、この街で何を求めようというのか。

 函館港イルミナシオン映画祭のシナリオ大賞で函館市長賞を受賞した、いとう菜のは氏の脚本を、「ソウルフラワートレイン」の西尾孔志監督が映画化。穏やかな函館の街と翡翠館の住人たちの個性的な生き方、それに今にも柔らかな香りが漂ってきそうなコーヒーの情景が相まって、映画全体を何とも豊かな時間が流れる。特別な事件が起きるわけではないが、それぞれちょっとした重荷を背負っている住人たちが、翡翠館の温かい空気感に包まれて生き方を模索する。ガラス職人役の片岡礼子ら住人を演じる役者も自然にその世界観に身を任せている感じで、ほっこりした気分になった。24日、東京・渋谷のユーロスペースで公開。1時間30分。(藤)

 ★★★★(★5傑作 ★4見応え十分 ★3楽しめる ★2惜しい ★1がっかり ☆は半分)

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