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映画「後妻業の女」大竹しのぶ 「彼女に納得しかけ…怖い」

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映画「後妻業の女」大竹しのぶ 「彼女に納得しかけ…怖い」

大竹しのぶは「物事に動じない小夜子が見せる『微妙な動揺』が難しかった」と語る(宮川浩和撮影) 大竹しのぶは「物事に動じない小夜子が見せる『微妙な動揺』が難しかった」と語る(宮川浩和撮影)

 「後妻業の女」(27日全国公開、鶴橋康夫監督)は、高齢男性の後妻に入って夫を殺害し、遺産をせしめる男女を描いた作品だ。大竹しのぶ(59)が欲望をむき出しにして生きる小夜子をふてぶてしく、同時にどこかかわいらしく演じ、強い印象を残している。

 「私、尽くすタイプやと思います」。高齢者向け婚活パーティーで、小夜子に男たちは夢中になる。しかし、彼女は結婚相談所の所長、柏木(豊川悦司)と結託し、資産目当ての結婚を繰り返す「後妻業」の女だった…。

 京都府などで発生した連続青酸死事件を予見したとして話題になった黒川博行の小説『後妻業』を鶴橋監督がコミカルに脚色。大竹は「小夜子は怪物的な部分もあるけれど、お金が目当ての分かりやすい人物。すっと入り込めました」と語る。

 「あかん、ほんまにしぶとい。あの人、持ち直してしもた」「運の強いじじいや」。欲の塊のような小夜子と柏木を、大竹と豊川という手練れの2人が濃厚に演じている。

 「小夜子は柏木が好きだけど、口に出したら共犯コンビは破綻してしまうという関係。豊川さんは意表を突くリアクションをするので、それにこちらも乗せられて…。こんなやり取りが面白かったですね」

 9番目の犠牲者の中瀬(津川雅彦)や娘の朋美(尾野真千子)、探偵の本多(永瀬正敏)ら登場人物はみんな欲望に正直で、互いに裏をかこうと駆け回るさまが楽しい。やがて、欲にまみれたドラマから、男たちの抱えた深い孤独が浮かび上がる。

 「男たちは殺されると分かっていても、一人きりよりは小夜子といたかったのかも。『うちがそばにいてやる代わりに、お金をもらっただけや』という小夜子の言い分に納得しかけてしまうのが怖いですね」と語った。(岡本耕治)

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