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【話の肖像画】俳優・佐藤浩市(3)深作欣二監督に反論して怒鳴られる

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【話の肖像画】
俳優・佐藤浩市(3)深作欣二監督に反論して怒鳴られる

映画「道頓堀川」の製作発表会見で。後列右から2人目が本人=昭和57年 映画「道頓堀川」の製作発表会見で。後列右から2人目が本人=昭和57年

 〈俳優デビューは昭和55年、若山富三郎さん主演のNHKドラマ「続・続 事件 月の景色」。少女を殺害した犯人役だった〉

 それまでに父、三国(連太郎)の撮影現場を何度も見ていたので、自分が演技をするということに抵抗はなかったですね。

 僕の役は、岸恵子さん演じる母親と母子相姦(そうかん)の関係に陥っていて、その秘密を知った少女を殺してしまう、という深刻な設定。僕は少女を殺したことは認めるけれど、理由については黙秘するんです。接見室で、国選弁護人である若山さんに対し、ずっと黙っている。僕は当時、かなりの本数の映画を見ていて、演技については多少分かったつもりでいたんだけれど、全然うまくいきませんでした。役の気持ちとしては、どんどんうつむいていくわけですよ。だけど、それじゃカメラに顔が映らないから、「もっと顔を上げろ」と言われる。気持ちに反することをやらないといけない。でも、何度やっても顔を上げられない。

 若山さんは厳しかったですよ。三国と同年代だし、何とかしてやろうという気があったんでしょう。「気持ちができるまで、便所にこもっていろ!」と怒られて、1時間くらいこもっていたこともあった。完成した作品を見ても、いいのか悪いのか、よく分からなかったな。

 〈映画デビューは翌年、東映の正月第2弾作品「青春の門」。主人公・伊吹信介役だった〉

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