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【話の肖像画】エール大卒の落語家・立川志の春(38)(3)

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【話の肖像画】
エール大卒の落語家・立川志の春(38)(3)

エール大学時代、ラグビー部員の仲間と一緒に。左端が本人(志の春事務局提供)

 ■日本の笑いの文化を海外に

 〈特技を生かした英語で落語を演じるという取り組みが今、注目されている〉

 二つ目に昇進して師匠の付き人ではなくなり、落語の習得に使える時間が増えました。師匠にはそれまで「全く才能がない」ときつく言われることもありましたが、そのたびに「じゃあ5年、10年後には言われないようにしよう」と発奮し、しつこさで乗り切ってきました。

 そして「二つ目になったからには何でも挑戦してやろう」と、英語落語に挑戦するようになりました。私は帰国子女で、米国のエール大学に留学した経験もありましたから。実は帰国子女を受け入れている高校に通い、先生に勧められてエール大学を受験したんです。

 エール大では、頭の良さでは逆立ちしてもかなわない天才的な才能の持ち主ばかりでした。ならばと、変なプライドは捨てて開き直り、「どこで自分は勝負できるんだろう」と考えました。寮生活を送り、ラグビー部にも入りました。あの4年間で、自分は日本のことをほとんど知らないと分かり、日本人としての価値観や日本文化を強く意識するようになりました。それが今につながっています。

 日本人って謙虚で売り出し下手なところがあって、逆に海外の人から「日本の映画ってすごいね」とか言われて初めて気付かされることがありますよね。世界からみると、すごく光り輝いているものがあるのではないかなと。それが私にとっては落語だったんです。

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