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【話の肖像画】映像作家・佐々木昭一郎(1)0.5秒で主演女優を確信

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【話の肖像画】
映像作家・佐々木昭一郎(1)0.5秒で主演女優を確信

映像作家・佐々木昭一郎

 「新作を撮ってください。期待しています」と声をかけてくれる人はたくさんいるんです。でもそれは単なる挨拶だと思っていました。70歳を過ぎた老人に新作なんか期待しているはずがない。ほとんど諦めかけていました。

 〈NHK退職後、初めて手がけた映像作品「ミンヨン 倍音の法則」が、11日から東京・神保町の岩波ホールで公開されている。主演の韓国人女性、ミンヨンさんをはじめ、プロの役者ではない出演者が、あふれんばかりの音楽の中で生き生きとした表情を見せる。劇場用映画の監督を務めるのは初めてのことだ〉

 ミンヨンと出会ったのは今から10年前、彼女が早稲田大学の1年生のときでした。早稲田で僕の「夢の島少女」の上映会を開いてくれたときに来ていて、終わった後に何人かのゼミ生で喫茶店に行った中に彼女もいました。

 会って0・5秒くらいで決めました。主役は彼女のほかにはいないと。立ち姿も顔立ちも、感性もいい。きれいな言葉遣いだし、真っ正面を見てお辞儀をする。日本で生まれたんですかと聞いたら、「いいえ、父の仕事で来ました」と言う。どんな質問に対しても鮮やかな答え方で、頭がいいなと思った。

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