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【米中貿易戦争】「最終的に米国もダメージ」 BNPパリバ証券・河野龍太郎チーフエコノミストに聞く

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【米中貿易戦争】
「最終的に米国もダメージ」 BNPパリバ証券・河野龍太郎チーフエコノミストに聞く

BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミスト(飯田英男撮影) BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミスト(飯田英男撮影)

 米中の貿易戦争の出口が見えなくなってきた。22、23日の両政府の次官級協議は打開策を見いだせないまま終わった。米国は9月にも対中追加関税の第3弾(2千億ドル)を発動する考えだ。トランプ米大統領は好調な米景気を後ろ盾に強気を貫くが、貿易戦争はさまざまな経路で経済に悪影響を及ぼす。BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミストは「最終的には米国もダメージを受ける」と警告する。

 2000年代以降、米国や世界経済の調子があまり良くない中で、投資家は利益を確保するため格付けの低い新興国の通貨や株式などに投資してきた。だが、トランプ米大統領の就任後、株価の上昇が続くなど米国経済が好調になり、信用力で劣る新興国にわざわざ投資する必要がなくなってきている。一連の貿易戦争の動きと相まって、格付けの低い国から資金が流出するという現象が今年前半から起きている。

 しかし、格付けの低い資産は先進国の中にも存在している。新興国で格付けが低い資産の信用力低下が進めば、次にその影響が米国など先進国にも入ってくることになる。足元で米国株は上昇を続けているが、今のところは問題が起きていないというだけのことだ。

 貿易戦争のダメージをより早く受けるのは新興国側なので、トランプ氏は「先に耐えられなくなるのは相手側で、自分が勝つに違いない」と見込んでいるのだろうが、最終的には米国もダメージを受ける。2019年後半以降に世界経済が減速局面に入るとみているが、貿易戦争勃発でそのタイミングが前倒しになる可能性も浮上している。(聞き手 三塚聖平)

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