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平成世代、芽吹くソニー魂 社内ベンチャー奮闘 新小型端末など事業化続く

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平成世代、芽吹くソニー魂 社内ベンチャー奮闘 新小型端末など事業化続く

社内研修でウェナリストの試作品をつくったソニーの対馬哲平統括課長=東京都港区(柳原一哉撮影) 社内研修でウェナリストの試作品をつくったソニーの対馬哲平統括課長=東京都港区(柳原一哉撮影)

 オーディションで認められなければ活動資金も場所も提供されないだけに、事業化されたアイデアはいずれも個性が光る。口紅のような形状の本体から5種類の香りを出して楽しむ「アロマスティック」といった製品も登場した。

 ソニーにこうした起業家を育てる仕組みが必要なのは大企業病に見舞われたことが背景にある。SAPを統括する小田島伸至・統括部長は「実は社員の多くが机の下で事業アイデアをあたためている」と話す。ところが事業化となると、「会社は意思決定が遅すぎる」「事業部縦割りの会社では連携が取れない」などの声が出てなかなか実現に至らなかった。

 小田島氏は平井社長に、事業部にとらわれない斬新なアイデアを受け止め実現できる仕組みが必要と進言。平井社長も「そういうものがほしかった」と応じSAPが実現したという。

 対馬氏は「10人程度の社内ベンチャーは権限が委譲され決裁も早く小回りがきく。企業内なので蓄積されてきた知見も生かせるメリットがある」と話す。

 ただ、優等生のウェナリストでさえ収益への貢献はまだこれからだ。対馬氏は「次のソニーの柱となる事業に育てる」と前を向く。

 ソニーは30年3月期に過去最高益を見込み、犬型ロボットのアイボも復活させた。米アップルなど並み居る米IT企業の向こうを張る「次」は誕生するか。社内ベンチャーの成果が待たれる。

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