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【経済ななめ読み】
「民泊人気」本来の趣旨どこへ

 世界の民泊人気の都市は1位が東京、3位は大阪。民泊仲介サイト運営大手「Airbnb(エアビーアンドビー)」が今年上半期の予約データに基づいた世界旅行のトレンド予測で、こんな数字が浮かび上がった。ちなみに2位はパリ、4位はニューヨークだ。日本では今年6月、民泊事業者に都道府県などへの届け出を義務づける住宅宿泊事業法(民泊新法)が施行され、安心して利用できるよう政府も観光活性へ後押しする。

 ただ少し疑問も残る。筆者が4年前に赴任していた和歌山県では、地域挙げて民泊に力を入れていた。農家でのミカン栽培や備長炭作りなど郷土色豊かな体験をアピール。文字通り、民家に泊まって地域と交流するのが目的だった。一方で、都会の民泊はマンションを活用したものも多く、交流どころか隣人とのトラブルも珍しくない。

 古代の東アジア史に精通した歴史学者、故・上田正昭さんは「民際」という言葉を好んで使った。「国際」は国益が絡んでぎくしゃくすることもあるが、人と人なら気持ちが通じるという意味だ。民泊の拡大によって、互いに心が通い合う「民際」につながってほしい。(秋)

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