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【中東見聞録】IS、次の戦略は「サイバー・カリフ国」? 弱体化しても油断できないワケ

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【中東見聞録】
IS、次の戦略は「サイバー・カリフ国」? 弱体化しても油断できないワケ

イラク北部クルド自治政府の治安機関が拘束し、記者(大内)がインタビューしたIS戦闘員のひとり。「バグダーディ容疑者を本物のカリフだと信じた」と話した=2015年4月、大内清撮影 イラク北部クルド自治政府の治安機関が拘束し、記者(大内)がインタビューしたIS戦闘員のひとり。「バグダーディ容疑者を本物のカリフだと信じた」と話した=2015年4月、大内清撮影

 イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)は2017年、本拠地だったイラク、シリアでの支配地域のほぼ全域を失った。組織は風前の灯火にみえるが、このまま消滅に向かうと考えるのは早計だ。ISに忠誠を誓う戦闘員はシリア、イラク両国だけでなおも3000人を下らないとされ、何よりも、米欧やその同盟勢力へのジハード(聖戦)という過激思想は健在だ。18年には、インターネットを駆使した「サイバー・カリフ(預言者ムハンマドの後継者)国家」として復活を図る可能性がある。(外信部、前中東支局長 大内清)

アルカーイダと同じ道

 実際の支配地域を持たないバーチャルな存在としてジハードを遂行するという考え方は、過激派の世界では目新しいものではない。

 国際テロ組織アルカーイダは、2001年の米中枢同時テロを受けた米軍のアフガニスタン侵攻と、当時のタリバン政権の崩壊によって、アフガンでの地盤を失った。組織は壊滅状態となり、11年には最高指導者のウサマ・ビンラーディンが殺害された。後を継いだアイマン・ザワヒリ容疑者ら現指導部の所在は不明のままだ。

 しかし、アルカーイダの看板を掲げた組織は中東・北アフリカ各地に増殖。それぞれがおおむね自律的に米欧や地元政府へのテロ戦術を展開するようになった。アルカーイダは、ひとつの組織というよりも、テロ実行のための「シンボル」あるいは「想念」であると指摘されるゆえんだ。

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