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弱まる自民党税調 官邸と財務省の狭間で存在感発揮できず「追認機関」の汚名も

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弱まる自民党税調 官邸と財務省の狭間で存在感発揮できず「追認機関」の汚名も

6日の自民党税制調査会の会合で配られた税制改正資料の一部。○の中に「政」の文字がある記号は「政策的問題として検討する」を意味する 6日の自民党税制調査会の会合で配られた税制改正資料の一部。○の中に「政」の文字がある記号は「政策的問題として検討する」を意味する

 たばこ税の増税も紙巻きを来年10月から33年度にかけて1本当たり3円引き上げ、加熱式たばこも増税する財務省案が軸になった。党内では葉タバコ農家への影響を危惧する反対論が強かったが、党税調の議論は増税方針で最終調整が進む。

 30年度税制改正で官邸は「党が決める」姿勢をアピールする。来秋の党総裁選で安倍晋三首相の3選をにらみ、党内で「官邸主導」への反発が広がるのを防ぐ狙いがあるからだ。

 実際は官邸の方針を党税調が追認する場面も目立った。象徴的なのが訪日客や日本人が日本を出国する際に1人千円を徴収する観光促進税だ。過去の税制改正で全く議論になっていなかったが、観光庁の有識者会議が11月に提言をまとめるとトントン拍子で導入が決まった。観光振興を進める菅義偉官房長官の意向が反映されたとみられる。

 かつて党税調は強い影響力を誇り、「税調のドン」と言われた故山中貞則氏には歴代首相も一目置いた。現在の宮沢会長は安倍首相が軽減税率導入をめぐり対立した野田毅前会長を事実上更迭して後任に据えたが、財務省の勢いを抑えているとは言い切れない。逆に党税調の古参幹部からは「宮沢氏は官邸のいいなりだ」との不満も出ている。(田村龍彦)

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