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【平成30年史 デフレの呪縛(4)】戦犯扱い、日銀のトラウマ 実体ないインフレにおびえ 物価「2%」の壁…反リフレ派台頭も

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【平成30年史 デフレの呪縛(4)】
戦犯扱い、日銀のトラウマ 実体ないインフレにおびえ 物価「2%」の壁…反リフレ派台頭も

 物価目標は達成できておらず、政府もデフレ脱却宣言は出していないが、大規模緩和は円安・株高をもたらし、輸出企業を中心に企業業績は過去最高水準。物価上昇率はマイナス圏を脱している。黒田日銀の政策運営が安倍政権の経済政策「アベノミクス」が一定の成功を収める「立役者」になったのは間違いない。

 黒田は来年4月に任期が切れるが、政府、日銀関係者の間では続投が既成事実のように語られる。

 黒田は物価目標2%の旗を振り続けるのか。

 欧米の中央銀行は日銀と同じく目標に掲げた2%の達成以前に、金融緩和策を手じまいする「出口戦略」に動いているが、日銀には2%の旗を簡単には降ろせない事情がある。市場に、金融引き締めへの転機と受け止められれば、マネーの流れが逆流して円高を招きかねない。日銀内には、「デフレの戦犯」と非難された過去の「トラウマ(心的外傷)」もある。

■ ■ ■

 平成24年10月5日、東京は秋晴れに恵まれた。金融政策決定会合の2日目を迎えた日本橋の日銀本店に、当時、経済財政担当相の前原誠司を乗せた黒塗りの車が滑り込んだ。

 「結果を出すことが極めて重要だ。デフレ脱却が確実となるまで、強力な金融緩和を継続するよう期待する」

 議事要旨には、前原とみられる「内閣府の出席者」の発言が残されている。決定会合は政府関係者に議決権はなく、会合の場で日銀に追加緩和を求めた前原には「日銀の独立性が脅かされる」との批判も出た。

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