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【モノづくり激震 不正の構図(下)】「アナログ経営」の限界 現場任せで品質・競争力低下

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【モノづくり激震 不正の構図(下)】
「アナログ経営」の限界 現場任せで品質・競争力低下

コベルコマテリアル銅管の秦野工場では、銅管のJIS規格の認証が取り消された=神奈川県秦野市(万福博之撮影) コベルコマテリアル銅管の秦野工場では、銅管のJIS規格の認証が取り消された=神奈川県秦野市(万福博之撮影)

 神奈川県の中西部に位置する秦野市。東京都心から車で1時間半ほどのこの地は、「神奈川の屋根」と言われる丹沢山地の麓に位置し、山あいにのどかな風景が広がる。市街地の中心部にある空調用銅管大手、コベルコマテリアル銅管の秦野工場内に、10月19、20日の2日間、見慣れない2人の姿があった。

 「ここはおかしい」。日本工業規格(JIS)の認証機関の調査員である2人は、平成26年以降に生産された銅管のサンプルの強度を計測し、データと突き合わせ、こうつぶやいた。JIS基準からも外れたサンプルが20数個も見つかったのだ。

 「正直、多いな」。報告を受けた経済産業省幹部はうなった。生産の過程で多少の不良品が発生するのは常だ。だが、検査の結果はその範疇(はんちゅう)を超え、データ改竄(かいざん)は明らかだった。26日に秦野工場はJIS認証の取り消し処分が下された。「JISなしでは生産は下がるはず。われわれの仕事はどうなるのか」。秦野市の下請け会社社長は胸中を明かす。

 神戸製鋼の性能データ改竄問題は、世界の顧客企業や消費者に不安と不信感をもたらしている。日産自動車でも新車の検査で不正が発覚。日本を代表する企業で相次ぐ不祥事は、職人かたぎの誠実な仕事と品質の高さで築いた「日本ブランド」を大きく傷つけた。

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