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【モノづくり激震 不正の構図(上)】神鋼、企業統治機能せず 誤った自信で常態化

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【モノづくり激震 不正の構図(上)】
神鋼、企業統治機能せず 誤った自信で常態化

神戸製鋼所の大安工場(三重県いなべ市) 神戸製鋼所の大安工場(三重県いなべ市)

 ところが、神戸製鋼では多くの工場で自動化されておらず、検査装置のデータをいったん紙に書き取ってから入力していた。このため、データを改竄(かいざん)して入力する不正が横行していた。

 日本には、契約の性能に満たなくても顧客の了解があれば納入できる「特別採用(トクサイ)」と呼ぶ商慣行がある。トクサイ自体は正規の取引だが、神戸製鋼はこれを悪用。顧客の了承を得ず、データを改竄した製品も“トクサイ”と隠語で呼んでいた。

 トクサイで思い出されるのが、昨年発覚したグループ会社の神鋼鋼線ステンレス(大阪府泉佐野市)による日本工業規格(JIS)の違反だ。同社は、自動販売機などのばねに使う鋼線の強度試験値を改竄した。

 「トクサイだな」

 検査装置のデータに目を通した同社の品質管理室長は、部下に改竄を指示。室長は製造部門の技術担当課長を兼ねており、品質チェックよりも製造を優先してしまった。

 長年の不正が慣行となるうち、最も大切なモラルが失われてしまったのだ。

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