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【衆院選 政策を問う】(1)消費税 増税分は一部歳出抑制に 慶応大教授・土居丈朗氏

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【衆院選 政策を問う】
(1)消費税 増税分は一部歳出抑制に 慶応大教授・土居丈朗氏

 消費税の争点化は、国民に国の財政がどうあるべきかを問うきっかけになる。聞こえの良いことばかり言う政党に票を入れるのか、痛みを伴いながら財政の帳尻合わせの努力をする政党を評価するのか、国民は判断しなければならない。

 消費税増税を予定通り実施し、増税分の使途を組み替え、新たに幼児教育の無償化などに充てる与党の方針は、次善の策として容認できる。ただ、大学授業料の負担軽減までは実施すべきではなく、その部分は歳出の抑制に使うべきだ。歳出が拡大し借金を減らせなければ、ますます基礎的財政収支(PB)の黒字化目標を達成できなくなる。

 消費税増税を凍結、中止する一方で、子ども教育の無償化などを訴える政党もあるが、増加する社会保障費をどう賄うのかなどの具体的な財源確保案が示されていない。国債金利がほぼゼロという状況にあぐらをかいており、赤字国債をいかに減らすかという発想がない。国債を増発すれば、余分な歳出がさらに増え、既存の国債利払い費も雪だるま式に増えるだろう。

 完全失業率が3%を下回るこの状況で消費税増税ができなければ、いつできるのかというターニングポイントに来ている。増税を凍結したから個人消費が増えるという保証はない。消費税増税をせずに将来に負担をつけ回せば、積み上がる社会保障費の圧縮は困難になる。そうなれば、結局、将来や老後の不安を助長して足元の消費を停滞させることになる。(西村利也)

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