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【歪みの代償 東芝半導体売却(中)】人材逃げ出す泥船 信頼崩壊で多難な前途

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【歪みの代償 東芝半導体売却(中)】
人材逃げ出す泥船 信頼崩壊で多難な前途

 「若い人が次々に辞めていく…」

 そんな嘆き節を漏らしたのは東芝OBの男性だ。60歳代半ばを過ぎても、高度成長時代を通じ会社員生活の大半を過ごした東芝には愛着があるだけに、現役社員の退職が続くことに胸を痛めている。

 「いま話題の半導体事業も近年はサムスンに追いつけず、辞める若い技術者は他でも自分の力を生かそうとし、ベテランも大学研究室などに転じていく。もう将来がないということか…」。表情を曇らせるOBはそう言って口をつぐんだ。

 東芝の連結ベース従業員数は3月末の15万3492人からわずか3カ月後の6月末には15万2364人と1千人以上減少した。理由はつまびらかでないが、泥船から逃げ出しているかのようだ。

 「あの先端メーカーにお勤めなんですか! ぜひ弊社にきませんか」

 今夏、トヨタがJR南武線各駅に展開した人材募集広告にこんな文言が躍った。川崎市の沿線には東芝を含む電機各社の工場などが林立し、同社などのIT系エンジニア獲得に照準を合わせた形だ。背景にはコンピューターが不可欠な自動運転車開発など即戦力を求める業界事情がある。

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