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【経済インサイド】孤独死、不妊、痴漢、知的障害…「こんな保険があったら」少額短期保険に存在感

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【経済インサイド】
孤独死、不妊、痴漢、知的障害…「こんな保険があったら」少額短期保険に存在感

 榎本重秋社長は「障害者が抱える課題は奥深い。深すぎて他分野に出る余裕はない」といいながらも、「一つに特化し、専門性を発揮した保険会社として成長する」と明言。必要とする知的障害者74万人に対し、地道に保険の必要性を訴えていった。

 そのかいあって、安心できる会社として口コミが広がり、契約者を獲得。提供する「ぜんちのあんしん保険」の更新率は96.5%と極めて高く、保険会社が入ってきても追随できないビジネスモデルを構築した。

 保険会社が「取り上げるにはマーケットが小さい」「万人向けではない」といって商品化しなくても、独自性を売りにする少短は「小さいが確実に需要がある」と判断すれば積極的に商品を投入する。業界初、日本初にこだわるのは、困っている生活者がいるからだ。

 こうしたベンチャー精神が受け入れられ、同協会のまとめでは17年3月末の保有契約件数は687万件と1年前に比べ8.0%増加、収入保険料は815億円と12.2%増えた。時流に乗った商品をすぐに開発してきたからだ。「あったらいいな」に応える少短に保険会社が注目、商品開発のリトマス試験紙として関心を寄せる。(経済本部 松岡健夫)

少額短期保険業 無認可共済業者からの転換を促すために創設された。保険期間1年以内(損害保険は2年以内)の小規模な保険を専門に扱い「ミニ保険会社」と呼ばれる。保険金額の上限は原則として、通常の死亡保険が300万円、傷害死亡保険が600万円、損害保険が1000万円。一般の保険会社の最低資本金が10億円であるのに対し、少額短期保険会社の場合は1000万円としている。

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