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【正論】深刻な人手不足 生産性向上へまず処遇改善を 甲南大学教授・加護野忠男

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【正論】
深刻な人手不足 生産性向上へまず処遇改善を 甲南大学教授・加護野忠男

加護野忠男・甲南大学教授(頼光和弘撮影) 加護野忠男・甲南大学教授(頼光和弘撮影)

 これまでの日本企業は第2の手段に頼ることが多かった。これだとサプライヤーに負担を転嫁しているだけに終わることが少なくない。今後、重視すべきは、第3の方法、とりわけ値上げによる売り上げ増である。

 長引くデフレに慣れた日本の経営者は、値上げによる販売数量減を恐れがちだ。値上げ恐怖症にかかってしまったかのようである。機会があれば値上げをする欧米企業のように、思いきって値上げに踏み切るべきだ。値上げのためには、知恵を使わなければならない。顧客の要求を深く洞察して、どうすれば顧客にとっての価値を向上できるかを考えなければならない。

 ≪投資家に吸い上げられる成果≫

 価格の上昇以上に価値を高めることができなければ、売上数量が減り、売上高も減少する。価格上昇を正当化できるだけの価値向上を提案しなければならない。

 値上げどころか、サプライヤーに毎年一定割合の値下げを要求しているユーザー企業もある。販売数量が増えていたときは、それでも付加価値を増やすことができたが、量が増えない成熟市場では値下げ分だけ売上が下がり、付加価値が減ってしまう。それでは将来、企業は投資できなくなる。

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