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東芝メモリ WDが社債1500億円拠出へ 売却先固まる

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東芝メモリ WDが社債1500億円拠出へ 売却先固まる

東芝の半導体売却を巡る経緯 東芝の半導体売却を巡る経緯

 東芝は24日、社内外の取締役による会議を開き、半導体子会社「東芝メモリ」の売却先を、提携先の米ウエスタンデジタル(WD)や産業革新機構、米ファンドなどでつくる陣営とする意向を固めた。WDは転換社債で1500億円を拠出して当面は議決権をもたず、日本勢が議決権の6割超を確保して経営権を握る方向で調整している。

 東芝は同日の会議で、WD陣営と優先的に交渉する了承を得て、韓国半導体大手SKハイニックスなどが参加する「日米韓連合」から切り替えた。月内の最終合意を目指し、買収額や出資形態など条件面の詰めの協議を急ぐ。

 WD陣営は東芝が求める2兆円規模の買収額を確保する。WDが普通株に転換できる社債を引き受け、革新機構と日本政策投資銀行、米ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)がそれぞれ3千億円を出資。東芝も一部出資を残す考え。主要取引銀行は計7千億円を融資し、ゆうちょ銀行も300億円を拠出する方向だ。

 合意のめどがつけば、東芝の綱川智社長とWDのスティーブ・ミリガン最高経営責任者(CEO)が会談し、31日に正式契約を結ぶ方向で調整中という。

 WDが転換社債で資金を拠出するのは、関係各国の独占禁止法の審査を通りやすくするためだ。普通株に転換する場合は、出資比率を2割未満にして経営への影響力を抑える方向で調整する。

 WDは東芝と合意できれば、第三者への売却に反対して起こしていた複数の訴訟を取り下げる見通し。東芝は三重県四日市市の半導体工場第6棟の新規投資からWDを排除する方針を見直す考えだ。

 東芝の債務超過の解消に不可欠な東芝メモリの売却手続きが、当初想定から2カ月遅れで前進する。今後は残された時間が少ない中で、東芝とWDが買収条件でいかに折り合えるかが焦点になる。

 ただ、WDは「東芝メモリへの出資比率をより高めたい」というのが本音とみられ、交渉は予断を許さない。細部で詰め切れていない部分も多く、期限内に調整が間に合う保証もない。

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