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東芝メモリの売却、迫る「期限」 東芝、WDと協議続く

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東芝メモリの売却、迫る「期限」 東芝、WDと協議続く

 東芝が3陣営と交渉を進める半導体子会社「東芝メモリ」の売却の契約締結のタイムリミットが迫ってきた。綱川智社長は膠着(こうちゃく)状態の打開に向け、売却をめぐって激しく対立し最大の障害となっている米ウエスタンデジタル(WD)の幹部と協議を重ねている。

 産業革新機構を中心とする「日米韓連合」に絞られたはずだった交渉は難航し、WD、台湾の鴻海精密工業の2陣営とも交渉を再開した。主要取引銀行は各国の独占禁止法の審査に必要な期間を考慮して、綱川氏に対し今月中に決定するよう強く要請した。各行の支援は、東芝が来年3月末に債務超過を解消することが前提になっている。

 関係者によると、綱川氏は、WDと三重県四日市市の半導体工場を共同運営してきた経緯を踏まえ、和解に至れば、WD陣営への売却が好ましいと考えている。ただ売られる立場の東芝メモリ側は、WDへの反発から優先交渉先の日米韓連合を望む声が多く、社内の合意をどう形成するかが課題になっている。

 東芝は今月3日に工場の第6棟への新規投資でWDを排除する方針を表明し、このままではWDも事業への悪影響が避けられない。綱川氏はこれを圧力に、WD幹部との協議で訴訟の取り下げを迫っているとみられる。

 WDが東芝メモリの買収で経営権を求めていることには、どこまで譲歩できるか検討を続ける。土壇場でWDが日米韓連合に加わるといった新たな枠組みへの切り替えもあり得る。

 WD幹部との協議は今週半ばまでがめどで、対立解消の見通しが立てば、WDのスティーブ・ミリガン最高経営責任者(CEO)が来日し、最終調整に入る見通しだ。

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