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【米中経済対話】対話決裂で米中の経済摩擦再び、米が鉄鋼輸入規制も 中国も強硬姿勢維持

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【米中経済対話】
対話決裂で米中の経済摩擦再び、米が鉄鋼輸入規制も 中国も強硬姿勢維持

会談する中国の汪洋副首相(左)と米国のムニューシン財務長官=19日、米ワシントン(ロイター) 会談する中国の汪洋副首相(左)と米国のムニューシン財務長官=19日、米ワシントン(ロイター)

 【ワシントン=小雲規生】19日に開かれた米中包括経済対話が事実上の決裂に終わったことで、米中の経済関係での摩擦が再燃した。中国から譲歩を引き出せなかった米国が鉄鋼問題で輸入抑制策を打ち出すとの見方も広がっている。中国側には秋に指導部交代を控える中で弱みをみせにくいという事情もあり、当面は双方の強硬姿勢が続きそうだ。

 米紙ワシントン・ポストによると、米側は中国に、鉄鋼の生産能力削減に向けた「実効性のある確約」を要求。さらに農産品や金融サービスについても市場開放の推進を求めたが、中国側に突っぱねられた。

 金融市場では経済対話で成果が出せなかったことで、トランプ米大統領が鉄鋼製品輸入への高課税や数量制限に踏み切るとの観測が拡大。恩恵が見込まれるUSスチールなどの鉄鋼株が買われた。トランプ氏は6月中旬の段階で対応策を近く発表するとしており、今回の決裂が引き金になる可能性がある。

 一方、中国側は経済対話で米国の保護主義的な動きを牽制(けんせい)したが、鉄鋼問題については「米国が思うほどには圧力を感じていない」との分析もある。

 ブルッキングス研究所のデビッド・ダラー氏らは、5年に1度の指導部交代を秋に控え、中国政府の高官らは米国の圧力に屈したという印象をもたれたくないと指摘。「2017年は中国に改革を求めるのに適した年ではない」としている。

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