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【平成30年史 JRの歩んだ道編(1)】国鉄時代、過酷な労使交渉 異動介入「断ると将来ないよ」

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【平成30年史 JRの歩んだ道編(1)】
国鉄時代、過酷な労使交渉 異動介入「断ると将来ないよ」

午前0時、JRが誕生した瞬間、駅員はそっと腕時計に視線を落とした=昭和62年4月1日、大阪駅 午前0時、JRが誕生した瞬間、駅員はそっと腕時計に視線を落とした=昭和62年4月1日、大阪駅

 「ストになったら大変なことになる。大人の判断をしてください」

 昨年末の夜、JR東日本(東京都渋谷区)の都内施設で行われた、最大労組の東日本旅客鉄道労働組合(JR東労組)の全員投票。投票が行われる部屋の前で、男性が投票に訪れた組合員にささやいた。男性は組合の役員だが、スト復活に危機感を覚えていた。

 ストに賛成する組合員の投票が半数を超えれば、国鉄解体にともないJRが発足してから初めて、事実上のストライキ権が確立される。暗に反対票を投じるよう求める男性の声とは裏腹に、投票のための資料には「春闘の武器として最大限活用しよう」「スト権を背景にして労働者の要求を実現していく」と過激な文面が並ぶ。

 「こんなのやってらんねえ」。そういって棄権する組合員もいるが、棄権は「賛成派」に有利となる。「棄権だけはしないでください」。男性は職場などで訴えた。

 ある男性組合員によると、労組の役員数人が一人ずつ部屋に招き入れ、目の前で賛否を書き込ませる投票所もあったという。

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