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【29年度予算成立】「積極財政」を反映し総額は過去最大

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【29年度予算成立】
「積極財政」を反映し総額は過去最大

参院予算委員会で平成29年度予算案が可決され、挨拶に向かう安倍晋三首相(手前)と麻生太郎副総理兼財務相=27日午後、国会(斎藤良雄撮影) 参院予算委員会で平成29年度予算案が可決され、挨拶に向かう安倍晋三首相(手前)と麻生太郎副総理兼財務相=27日午後、国会(斎藤良雄撮影)

 政府は平成29年度予算を「最大の景気対策」と位置づけ、予算の総額は5年連続で過去最大を更新した。だが、税収が伸び悩む中、綱渡りの財政運営は変わらない。円安・株高の「トランプ相場」に陰りも見える中、補正予算編成を求める声も出かねず、財政再建の道は厳しさを増す。

 安倍晋三首相は27日夜、国会内で記者団に対し「今回の予算は未来を開く予算だ」と述べ、早期成立を歓迎した。

 歳出では、1億総活躍関連で保育士の処遇改善や返済不要の給付型奨学金の創設を盛り込み、特別会計を含め3兆円程度を計上した。社会保障費は高齢化で過去最大の32兆4735億円に上り、政権が重視する防衛費も5兆1251億円と初めて5兆円を突破した前年度当初から1.4%増えた。

 一方、歳入面では、安倍晋三政権下で伸びてきた税収のペースが落ち、29年度は前年度比約1千億円増の57兆7120億円にとどまる。このため、やりくりは無理を強いられた。

 低金利環境を生かして利払い費の算出金利を過去最低に設定して国債費を減らす一方、税外収入で外国為替資金特別会計の剰余金をすべて一般会計に繰り入れる「裏技」を駆使。結果として、新規国債発行額は34兆3698億円と、辛うじて前年度から減らした。

 政府は32年度に財政の健全性を示す基礎的財政収支の黒字化を目指すが、達成は困難になりつつある。(中村智隆)

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