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【期待のテクノロジー】「ミライスピーカー」 難聴者に優しい“音のバリアフリー”

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【期待のテクノロジー】
「ミライスピーカー」 難聴者に優しい“音のバリアフリー”

ミライスピーカーについて説明するサウンドファンの佐藤和則社長(伴龍二撮影) ミライスピーカーについて説明するサウンドファンの佐藤和則社長(伴龍二撮影)

 難聴者でも音声を聞き取ることができる「ミライスピーカー」が、活躍の場を広げている。開発したのはサウンドファン(東京都台東区、佐藤和則社長)。健聴者にも聞き取りやすく、両者が同じ空間で同じ音を共有できるのが特徴だ。

 羽田空港国内線の日本航空搭乗口。ミライスピーカーから、最終の搭乗案内のアナウンスが流れた。ざわざわとしている空港内でも聞き取りやすく、「乗り遅れそうになった」というクレームが激減したという。

 一般的なスピーカーは一点の音源から音波を発生させるため、距離に応じて音が低減するのに対し、ミライスピーカーは、曲面から音波を発生させることで遠くまで届くようになった。

 開発のきっかけは佐藤社長が、音楽療法を手掛ける大学の先生から「難聴の高齢者は通常のオーディオスピーカーよりも蓄音機の方が聞きやすい」という話を聞いたこと。「蓄音機の金属管の曲面に秘密があるのでは」との直感に基づき試作機を完成させた。重度の加齢性難聴で悩んでいた父親に聞かせたところ、「よく聞こえる」と喜ばれ、本格的な開発に乗り出した。

 これまでに銀行など金融機関の店舗のほか、タイの病院の待合室にも設置された。佐藤社長は「難聴者にも健聴者にも聞こえやすい環境をつくり、音のバリアフリーを実現したい」と話している。

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