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【よみがえれ JR北海道(上)】現行総延長の半分近い10路線が維持困難…「残したかったが通勤1人」

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【よみがえれ JR北海道(上)】
現行総延長の半分近い10路線が維持困難…「残したかったが通勤1人」

釧路湿原を走るJR釧網本線。明け方の気温はマイナス20°ほど、周辺の草木は白く凍りつき霧氷に覆われていた。釧網本線はJR北海道が「当社単独では維持することが困難な線区」としてあげている=18日午前、北海道標茶町(三尾郁恵撮影) 釧路湿原を走るJR釧網本線。明け方の気温はマイナス20°ほど、周辺の草木は白く凍りつき霧氷に覆われていた。釧網本線はJR北海道が「当社単独では維持することが困難な線区」としてあげている=18日午前、北海道標茶町(三尾郁恵撮影)

 北海道北西部の開拓を担ったJR増毛(ましけ)駅に4日夜、地元のブラスバンドが奏でる「蛍の光」が流れていた。約2千人が見送る中、「最終列車」が静かに駅を離れていった。この日、JR留萌(るもい)線の留萌-増毛間(16・7キロ)が95年の歴史に幕を閉じた。

 「路線廃止が報じられてから多くの鉄道ファンや観光客が来られましたが、今は通常の閑散期に戻った感じです」。自らも鉄道ファンで、九州まで列車を乗り継いで行ったこともあるという増毛町の堀雅志町長(62)は、廃線後の町の様子を語った。

 かつてはニシン漁で栄えた。町名は「かもめの多いところ」という意味のアイヌ語が由来とされる。増毛駅は故高倉健さん主演の映画「駅 STATION」の舞台にもなった。しかし最盛期の昭和30年に1万7千人近かった人口は年々減少。今年11月末現在で4551人まで減り、増毛駅も無人化していた。

 堀町長は「本当は残したかったが、JRから100円の収益を出すのに4161円かかるといった数字を出された。通勤で列車を使う町民は1人、隣の留萌市の病院や高校に通うのも地の利からバスという実態から仕方がなかった…」と肩を落とした。

 JR北海道は11月、先に廃線を決めていた留萌-増毛間に加え、単独では維持困難な10路線13区間を公表した。総延長は約1237・2キロで現行路線の約半分にあたる。釧路湿原を走る釧網本線などがその対象になっている。

    

 JR北海道が路線の廃止・縮小を発表してから1カ月あまりが過ぎた。広大な大地と厳しい冬を抱える北海道の鉄道ネットワークに何が起こっているのか-。JR東日本の社長、会長を歴任した松田昌士氏の提言をもとに生き残りの道を探る。

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