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【話の肖像画】北海道浜中町農協組合長・石橋栄紀(2)酪農にデータ分析導入、「見える化」実現でハーゲンダッツ原料に

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【話の肖像画】
北海道浜中町農協組合長・石橋栄紀(2)酪農にデータ分析導入、「見える化」実現でハーゲンダッツ原料に

データを「見える化」できる酪農技術センターがJA浜中町の酪農戦略の核になった (杉浦美香撮影) データを「見える化」できる酪農技術センターがJA浜中町の酪農戦略の核になった (杉浦美香撮影)

 〈高級アイスクリーム、ハーゲンダッツの原料として北海道浜中町の牛乳が選ばれたのは、トレーサビリティー(生産履歴)ができるJA浜中町が持つ酪農技術センターの存在だった。どこにもなかったこのセンター導入を熱意と粘りで実現した〉

 浜中のような地方の小さな一農協で、土壌から乳質まで分析できる施設を持つところは、どこにもありませんでした。農協青年部で米国の雑誌を使って勉強し、経験や勘に頼る酪農では駄目だと確信しました。良い牛乳を作るためには土作りからしなければいけない。昭和48年、車庫の一角で土壌分析から始めました。

 当時、浜中は牛の頭数を増やしており、(餌になる)草地の拡大も進めていた。面積が増え、頭数が増えると肥料代もかかる。無駄な肥料を使っては経営が成り立たない。分析からコストを抑えることができる。

 〈酪農は大きな転機を迎える〉

 昭和40年代の高度経済成長時、牛乳生産も右肩上がりでした。しかし、50年代、オイルショックで経済が冷え込み、乳製品の需要も落ち込んで減産しろということになった。全国一律1割カットです。真っ白な牛乳に食紅を入れ、赤く染めて出荷できないようにしてしまう。汗水流し、乳を搾った酪農農家にとってこれほどショックなことはない。自分で飲んだり子牛に飲ませたりするのはいいが、親牛には与えられない。飲ませたらまた乳がどんどん出ちゃう。

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