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リコーが御殿場に「環境拠点」 研究から再利用、情報発信まで

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リコーが御殿場に「環境拠点」 研究から再利用、情報発信まで

リコーの環境事業開発センターで使用済みのトナーカートリッジを再生する従業員=20日、静岡県御殿場市(田辺裕晶撮影) リコーの環境事業開発センターで使用済みのトナーカートリッジを再生する従業員=20日、静岡県御殿場市(田辺裕晶撮影)

 精密機器大手リコーは環境分野の新事業を創出する「環境事業開発センター」(静岡県)を開設した。先進技術の開発から製品のリユース(再利用)・リサイクル(再生利用)、情報発信までを1カ所で行う国内でも異例の施設だ。地球温暖化への関心が高まるなか経済活動と環境保護の両立により、平成32年までに環境事業の売上高1千億円を目指す考えだ。

 複写機に使われる使用済みのトナーカートリッジを電熱炉で丸ごと加熱・蒸留し、分離した金属や重油、軽油などを“資源”として回収する。同センターが6月から始める実証実験では、カートリッジ3千トンの再資源化で、年間1億円のコスト削減が可能になるという。

 また、全国各地から回収した複写機は職員が分解し、利用できる部品を選別し、再生する。年間約8万台を回収し、2万台を再生機として出荷する計画だ。

 同センターの建屋なども、25年に閉鎖した複写機工場を再利用して立ち上げた。研究のスピードを上げるため、各種の実験は御殿場市など周辺の自治体や大学と共同で実施する。こうした取り組みにより環境分野を、印刷事業などと並ぶ経営の柱に育てる考えだ。

 環境投資は激しいコスト競争にさらされる企業には重荷だが、率先して新事業の創出に取り組めば新たな商機につながる。リコーは二酸化炭素の排出量を62年までに12年比87.5%削減する大胆な目標を掲げている。(田辺裕晶)

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