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【田村秀男の日曜経済講座】伊勢志摩サミット、陰の主役 “トランプノミクス”という難題

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【田村秀男の日曜経済講座】
伊勢志摩サミット、陰の主役 “トランプノミクス”という難題

 米大統領選の共和党候補指名を確実にしているドナルド・トランプ氏。一部で「トランプノミクス」と称され始めた異次元の経済政策構想は26、27の両日開催される主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)を揺さぶる陰の主役だ。

 「あっという間に影響が世界中に広がり、金利上昇や民間企業の倒産をもたらし、いくつかの国はデフォルト(債務不履行)と景気後退の悪循環に陥る」。トランプ氏の政策について、ロイター通信の16日付コラムで警告したのは国際通貨基金(IMF)の元チーフエコノミスト、サイモン・ジョンソン・マサチューセッツ工科大学(MIT)教授である。「トランプ大統領」が出現しなくても、今後11月の本選挙にかけて、トランプ氏の当選確率が上昇していくようだと、世界の金融市場が揺れ、景気後退に陥るとジョンソン教授は懸念する。

 伊勢志摩に集う7カ国首脳たちが同じ恐れを内心抱くだけの根拠は十分ある。焦点となる財政出動などの重要政策はトランプノミクスと共通点があるだけに、下手すると混同されて、金融市場を攪乱(かくらん)しかねないからだ。

 伊勢志摩サミットでは日米欧が展開してきた金融緩和策の限界をみて、金融と財政の両輪を組み合わせる方向に進もうとしている。中央銀行が資金を発行して政府が発行する国債を買い上げる一方で、政府は財政出動して景気を刺激する。その場合、中央銀行が償還期限まで国債を保有し続けることにすれば、政府は対民間債務を増やさなくても済む。それは財政資金を貨幣(マネー)に換えるヘリコプターマネー政策とも呼ばれ、米欧の金融専門家は議長国日本に実験させたがっている。

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