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【話の肖像画】下町ボブスレー推進委員会・細貝淳一(3)若い世代に時代のバトン渡したい

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【話の肖像画】
下町ボブスレー推進委員会・細貝淳一(3)若い世代に時代のバトン渡したい

独立して会社を起こしたものの、再びアルバイト生活に逆戻りした =平成4年8月、東京都大田区 (本人提供) 独立して会社を起こしたものの、再びアルバイト生活に逆戻りした =平成4年8月、東京都大田区 (本人提供)

 〈結婚から数年後、妻を幸せにするため、勤めていた金属材料販売会社を辞め、会社をつくろうと考える〉

 アルミの塊の材料をお客さんが求めるサイズに切って販売する会社に勤めていたが、営業で別の会社へ行くと、私が100円で売った材料が、削られてかっこいい形に変化して10万円で売られる。そこに付加価値を感じて、私は勤めていた会社の社長に材料販売だけでなく、加工販売までやろうと提案した。けれど、社長からはまだ早いって言われて。そのうちに、社長の息子が後継者の会社にいても私は一生、社長になれないと思うようになり、26歳のときに自分で会社を起こそうと独立を決めた。

 ただ、18歳のころから8年間勤めた会社の社長から「独立は認めない」とか「今まで開拓したお客さんには顔を出すな」と言われたり、仕入れ先を止められるなどしたりして邪魔され、どん底になったのは実は独立した初日だった。

 〈独立したときには、妻と長男を含む家族3人の生活を支えるため、再びアルバイト生活に逆戻りする〉

 ガタガタ考えてもしようがない。今までの取引先だった町工場ではなく、大手企業を回るしかないんだけど、独立早々いきなり行っても信頼してくれるわけがない。結局、午前8時から午後5時までは、営業にまわりながらも会社を開店休業して、午後6時から翌朝午前3時まで、独立したときに間借りしていた板金屋さんで溶接のバイトをさせてもらった。ずっと帰れないから、カミさんが子供の面倒を見ながら会社の経理や、会社の留守番もした。

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