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2015年プラチナ販売量は過去最高 金との価格逆転で割安感

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2015年プラチナ販売量は過去最高 金との価格逆転で割安感

販売が好調なプラチナ地金(ブルームバーグ)

 田中貴金属工業は20日、2015年のプラチナ地金の販売量が前年の約3.6倍の1万6732キロとなり、過去最高を記録したと発表した。プラチナ価格が金価格を下回る歴史的な逆転現象が続き、割安感が出たため。中東情勢の緊迫化や新興国経済の減速など、経済が不安定さを増す中、今年も貴金属取引への関心は高まりそうだ。

 15年のプラチナ販売量はリーマン・ショックが起きた08年の1万3596キロを大きく上回り、1万6732キロを記録。一方、買取量は2万1599キロと前年から半分近く落ち込んだ。

 旺盛なプラチナ需要の原動力となったのは、13年4月以来、2度目となるプラチナと金の価格の逆転現象だ。

 プラチナ産出国である南アフリカ共和国の通貨安によりドル建ての国際価格が下がりやすかったところに、欧州の景気減速懸念が加わり、プラチナ価格は昨年1月13日に金価格を下回った。その後も独フォルクスワーゲンの排ガス規制不正問題などがプラチナ価格を押し下げ、年末にかけて価格差が拡大。12月の平均価格の差は1グラム=779円まで広がった。田中貴金属の担当者は「プラチナがここまで下がるのは歴史的な現象。値上がりを期待した買いが集中した」と分析している。

 一方、金の投資需要も高水準で推移している。金地金の年間平均価格は前年より約220円高かったが、販売量は1.2倍の3万1976キロに増えた。「個人投資家のすそ野が広がり、金を長期的に保有する傾向が強まっている」(担当者)という。

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