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法人住民税1兆円を地方に再配分 29年度から、政府検討

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法人住民税1兆円を地方に再配分 29年度から、政府検討

 政府は地方自治体が企業から受け取る税収の格差を見直すため、法人住民税の税収を平成29年度から1兆円程度吸い上げ、地方交付税交付金として財政力の弱い自治体に再配分する検討に入った。消費税率10%への引き上げで自治体間の税収格差が広がるため、都市部に多く集まる法人税収を地方に移し、地方経済の活性化につなげる考え。

 法人住民税は、都道府県や市町村が域内に事業所などを持つ企業に課す地方税で、合計3兆円程度の税収がある。政府は消費税を8%に引き上げた26年度に、法人住民税のうち約6千億円を地方交付税の原資にする仕組みを導入。29年度の消費税率10%への引き上げに合わせ、新たに4千億円程度を上積みする方向で調整する。

 消費税は地域の小売り販売額などに応じ、一部を地方消費税として自治体に配分している。商業地を多く抱える都市部と地方では税収格差が生じやすい。

 政府は20年度から、企業に課す法人事業税の一部を「地方法人特別税」として国庫に入れ、「地方法人特別譲与税」として都道府県に再配分している。法人住民税の見直しで税収が減る都市部に配慮し、29年度から地方法人特別税・譲与税を縮小・廃止することも合わせて検討する。

 都道府県別の1人当たりの法人住民税・事業税の25年度の税収を比較すると、最も少ない奈良県と、全国最多の東京都の格差は6・3倍に上る。

 与党は年末にかけて格差の是正の議論をまとめる。

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