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【開発ヒストリー】「ダイヤモンド麦芽を手なずけろ」サントリーの「新プレモル」躍進の秘密

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【開発ヒストリー】
「ダイヤモンド麦芽を手なずけろ」サントリーの「新プレモル」躍進の秘密

 景気回復も追い風に、大手各社が商品開発や販売競争でしのぎを削る高級(プレミアム)ビール。この分野でシェア約6割を占め、高級ビール市場を成長させた“立役者”が、サントリー酒類の主力商品「ザ・プレミアム・モルツ(プレモル)」だ。5月には派生商品としてフルーティーな味のエールビール「香るプレミアム」も発売し、ファンの裾野を広げている。

 「研究を続けていたが、ゴーサインが出て正直驚いた」。現在、サントリー酒類武蔵野ビール工場(東京都府中市)の工場長を務める岡賀根雄氏は、商品開発研究部部長としてプレモルの刷新に着手した3年前をそう振り返る。

 プレモルは、かつては年間販売量100万ケースにも満たない“弱小ブランド”だった。だが、平成17年に人気に火が付き、その後3年で年間販売は1000万ケースを突破。21、22年も対前年比伸び率が2桁を超える快進撃を続けていた。その最中の商品刷新の指示とあって、社内には驚きが広がった。

 風味を変えれば人気に水を差しかねない。懸念はそれだけではない。プレモルは、食品の国際審査会「モンドセレクション」で17年から最高金賞を3年連続受賞。その快挙を前面に打ち出した宣伝戦略を進めてきたが、商品を刷新すれば最高金賞の称号も使えなくなる。

 しかし、ビール事業を統括するサントリーホールディングスの鳥井信吾副社長は「現状に満足してはならない。世界最高峰のビールを目指し続けよう」と、力説した。

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