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NEC、シート型電子機器の開発へ一歩 印刷CNTトランジスタで世界最高の動作速度に

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NEC、シート型電子機器の開発へ一歩 印刷CNTトランジスタで世界最高の動作速度に

 NECと国の技術研究組合は24日、大面積の電子回路を低価格で製造可能とする「印刷カーボンナノチューブ薄膜トランジスタ(印刷CNT-TFT)」について、世界最高水準の動作速度を実証したと発表した。この技術を活用して、折り曲げられる大型ディスプレーや、シート型電子機器の開発をめざす。

 NECと共同研究したのは、技術研究組合の単層カーボンナノチューブ(CNT)融合新材料研究開発機構(TASC)。

 今回は高速動作させた際の配線抵抗などのノイズの低減や出力電流の向上に成功し、電子機器の制御回路への応用が可能な動作速度を実現した。

 今回開発した印刷CNT-TFTは、高速動作時の配線の抵抗などを一般的な印刷トランジスタの10分の1以下に抑える一方、数十倍に出力電流を高めることで、従来品の10~50倍に相当する500キロヘルツという動作速度を実現した。これにより、制御回路に必要な性能を得ることができ、シート型電子デバイスへの応用をめざす。

 今回開発した技術の一部は、TASCが平成23年度から新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から委託されたプロジェクトの成果に基づくもので、東京大学とも共同研究を進めた。

 カーボンナノチューブは1991年、NEC中央研究所特別主席研究員の飯島澄男氏が発見した革新的な炭素材料で、自動車の軽量化や宇宙船の材料などへの実用化も期待されている。

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