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【新聞に喝!】夕刊の廃止は宝の喪失だ 神戸大学大学院法学研究科教授・簑原俊洋

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【新聞に喝!】
夕刊の廃止は宝の喪失だ 神戸大学大学院法学研究科教授・簑原俊洋

授業で新聞を読む小学生(宮川浩和撮影) 授業で新聞を読む小学生(宮川浩和撮影)

 かれこれ四半世紀も前のことである。アメリカから私が留学生として来日した当初、日米の違いにいろいろと驚かされ、戸惑ったものだ。その一つに新聞が挙げられよう。

 読書好きな私が新聞に目覚めたのは、ハイスクール1年のとき(日本では中学2年に相当)だった。ハイスクールでは教わるよりも自分で情報収集することを要求され、適宜根拠を示した上で独自の議論を組み立ててディベートやスピーチを頻繁に行った。また、書く能力の大幅な向上も求められた。アメリカ人はよく自らを正当化し、自己主張も強いといわれるが、そのように教育されているのだから致し方ない部分もあろう。

 ともあれ、日本の教育とは全く異なる。暗記などあまりしない一方、名著を読んで著者の意図を抽出し、書物の本質に迫ることを目的とするエッセーの宿題を隔週で与えられる。国際関係の授業を履修すると、地球市民として世界を見渡す視野を獲得する必要があることもたたき込まれた。ここでの課題は国際政治の新聞記事を毎週10本切り抜き、それぞれの重要性と意義を解説するリポートを書くというきついものだった。その結果、新聞(わが家ではロサンゼルス・タイムズ)に毎日目を通す習慣が自然に身についた。今でも毎朝新聞を読まないとどこか落ち着かない。

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