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【主張】猛暑列島 「命を守る」意識の徹底を

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【主張】
猛暑列島 「命を守る」意識の徹底を

 列島各地の猛暑が続いている。岐阜県美濃市、多治見市では18日、最高気温が40度を超えた。

 総務省消防庁によると9日から15日までの1週間に、全国で1万人近くが熱中症とみられる症状で病院に搬送され、12人が亡くなった。

 猛烈な暑さは、まだ続く見込みだ。気象庁は22日からの1週間も平年よりかなり高温となる確率が高いとして、九州北部から東北地方までに「高温に関する異常天候早期警戒情報」を発表した。

 長引く猛暑、酷暑を乗り切るために、「命を守る」という意識で熱中症の予防と対策に万全を期さなければならない。

 特に心配なのが、西日本豪雨の被災地である。炎天下の外出や作業を避け、十分な睡眠と休養をとることが熱中症予防の基本だが、被災地は、それができない状況にあるからだ。

 日中の復旧作業、慣れない避難所での生活で、被災者らの疲労は限界近くまで蓄積されている。

 一日も早い復旧を目指す気持ちは痛いほど分かるが、この暑さが命にかかわる脅威であるという認識を共有する必要がある。被災者やボランティア、自治体が声をかけあって、「無理はしない」「我慢しない」を徹底してほしい。

 熱中症は高温多湿の環境で水分と塩分のバランスが崩れ、体温調節機能が低下することによって起こる。めまいや脱力感などの症状があり、重症になると命にかかわる危険もある。

 体温調節機能が低い高齢者や乳幼児がいる家庭は特に注意を要する。こまめに水分と塩分を補給するとともに、適切な冷房の使用などで体温調節機能を補うことも大切だ。

 高齢者には節電意識が強い人も多いだろうが、熱中症を防ぐためには「積極的に冷房を使おう」という意識を持った方がいい。

 健康な成人も油断は禁物である。サッカー観戦などでの寝不足が尾を引いている人も少なくないはずだ。室内や夜間でも熱中症のリスクがあることを、忘れてはならない。

 地球温暖化や都市部のヒートアイランド現象の影響で、近年は豪雨や台風だけではなく、暑さも凶暴化している。

 2年後の7月24日には東京五輪が開幕する。猛暑、酷暑を乗り切る知恵と習慣を身につけたい。

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