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【主張】元教祖ら7人死刑 執行は法治国家の責務だ 終わってはいないオウム事件

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【主張】
元教祖ら7人死刑 執行は法治国家の責務だ 終わってはいないオウム事件

 前年の6月には、長野県松本市でもサリンが散布され、8人が死亡した。一連の事件は、世界で初の化学兵器を使用した凶悪な無差別大量殺人テロであり、国際社会にも大きな衝撃を与えた。

 また、元年11月には、教団に反対の立場を取っていた坂本堤弁護士ら家族3人を横浜市の自宅で殺害し、別々の山中に埋めた。ほかの事件を含め、オウム真理教は13の事件を起こし、死亡者は29人に上った。

 確定判決は、一連の事件の動機を麻原死刑囚が「救済の名の下に日本国を支配して自らその王となることを空想。その妨げになる者をポア(殺害)しようとした」と認定している。

 国家の転覆を図った一連の事件の異常性、残虐性に鑑み、被害者や遺族、家族の処罰感情を考慮すれば、刑の執行を躊躇(ちゅうちょ)する理由は全く見当たらない。

 ただし、元教祖ら幹部信者の死刑執行で、オウム事件を終わらせてはならない。一連の事件の反省が現在に生かされているとは、いい難いからだ。

 オウム真理教は後継団体の「アレフ」、元幹部の上祐史浩代表が設立した「ひかりの輪」、アレフから分裂した集団に分かれて現在も存続している。特にアレフなどは、麻原死刑囚への帰依を鮮明にしているとされ、死刑執行が神格化を強める可能性を恐れる。

 3団体とも「無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律(団体規制法)」に基づく観察処分の対象であり、不測の事態に備えて監視の目を強化しなくてはならない。

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